今でもモロカイ島は決して開けた場所とは言えないのかもしれませんが、1900年代始めの頃は推して知るべし。都会生活に慣れた人間には厳しい生活環境であったのではと思います。
水は数ある問題点の一つですが、モロカイ・ランチについての話題を進める上で、特に着目して触れたいと思います。
先の書き込みで水の供給問題でプランテーション事業を断念した、と述べましたが、牧場でも水が必要であることは同じ。1908年の降雨量不足の折には餌不足から羊や牛達が死ぬという状況に陥ります。
家畜だけではありません。牧場で働く人々のライフラインである水の供給確保はモロカイ・ランチ経営陣の急務でした。
ジョージ・クック著す「Moolelo O Molokai」ではこの水不足への対処について一章分を当てて触れています。詳細は長くなるので省略しますが、マウナ・ロアからのパイプラインなど様々な施策が行われたことが記されていました。
現在、モロカイ・ランチの閉鎖にともなうドタバタで、その問題が今もなお引き継がれていることがわかります。
・Rate increase concerns some on Molokai
不思議でならないのは水というライフラインを今まで一私企業に頼って放置していたということ。今になって何故、という気持ちが・・・。僕の背景の理解不足なのでしょうが。
論議の一つにこのモロカイ・ランチが遠く離れた外国資本の持ち物になっていたということがあります。住民の気持ちとしては資本には住民の生活がどうでも良いものだったのか、という不満もあるでしょう。
また、モロカイ・ランチ側は閉鎖の理由に営業継続に必要であった宅地開発に土地の人々、保護活動家の理解を得られなかったことを挙げているようです。これは長らく論議されていた問題でした。これを機会に先住民の活動家の主張の勢いも増しているようです。
続いて関連するいくつかの動画を次ページに紹介しています。
https://www.youtube.com/watch?v=fplEuOzyPfE