Victoria Nalani Kneubuhl

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自分の読書傾向はエンターテイメント、とくにミステリ系に偏っています。これはいままで書き込みを読んでいただいた方ならすぐに気づかれることと思いますが。

今年の6月に気になる一冊がペーパーバックで刊行されました。

Murder Casts a Shadow: A Hawaiai Mystery (A Latitude 20 Book)

第二次世界大戦前の1930年代ハワイが舞台。1934年の大晦日、新年をシャンパンと花火で迎えようとしている中、ビショップ博物館からカメハメハ大王の肖像画が何者かに盗まれる。同時に学芸員も失踪。続いて発生するむごたらしい殺人事件に新聞記者とハワイを訪れていた劇作家が挑む。

うーん、面白そうですねえ。翻訳されるとうれしいのですけど。

著者のVictoria Nalani Kneubuhlは自身も劇作家なんですね。ただ、彼女はホノルル生まれ。サモア人とハワイ人、白人の血を引く彼女の戯作集が同じくハワイ大学から刊行されています。

Hawai’I Nei: Island Plays (Contemporary Pacific Literature)

この戯作集には三作が収録されていますが、そのうち、「The Conversion of Ka`ahumanu」(カアフマヌの改宗、それともカアフマヌの改革と訳すのでしょうか)は白人との接触によってもたらされた急激な変革によるトラウマを複数の女性を介して表現しているようです。(ごめんなさい。例によってここらへん、かなりいい加減です)

この演劇がMiami Universityにて昨年の二月に上演されたときのtrailerがyoutubeにアップされていました。

https://www.youtube.com/watch?v=6Ze1h2oQOgU

この著者、歴史を丹念に調べてそれを作品に生かしているようです。以下のインタビューではスティーブンソンの妻とその娘を題材にした作品「Fanny and Belle」について語っています。

Interview with Victoria Nalani Kneubuhl 

Play is surprisingly entertaining

著者の仕事でユニークなのは、Friends of the Judiciary History Center of Hawaiiからハワイの最高裁判所のある建物、Ali?i?lani Haleをテーマにした「Ali’iolani Hale, a Sentinel in Time: A History of the Events in the Life of Hawaii’s Historic Judiciary Building」を出版していること。彼女の歴史への視点が本書にも盛り込まれているかもしれません。購入予定リストの一冊に入れておきましょう。

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