リンカーンの手紙

Pocket

いやー、面白いですねー。ハワイ発のニュースがアメリカ全国で報道されている。しかもそれが今、僕の中では旬なキーワードに結びつくんですから。

Letter from Lincoln found in state archives

ね、タイトルだけでもわくわくするでしょ。で、内容というと、

・ハワイ州公文書館でリンカーンの手紙が見つかった。(見つかったというのは不正確で、実際にはリンカーンの研究家が見て初めてその価値が認識された、というのが正しい表現みたい)
・カメハメハ五世に宛てた私書で、亡くなった兄弟、カメハメハ四世への弔意を示すもの。
・以下の点で非常に貴重な手紙とされている。つまり・・
 「奴隷解放宣言」が発布された1862年9月22日の日付で書かれている」、なおかつ
 「奴隷解放宣言への言及がされている」
 記事によれば、宣言発布と同じ日にサインされたドキュメントは他には見つかっていないそう。

ここでは「奴隷解放宣言」としましたが、正しくは「the Preliminary Emancipation Proclamation」、奴隷解放宣言の第一部、対象の州まで記された第二部の概要を示す予告編のようなものであったそうです。

僕が興味を持ったのは、何故、リンカーンがカメハメハ四世への弔意を示す手紙の中で「奴隷解放宣言」について触れたのか、ということです。しかも、発布した当日に・・・。カメハメハ四世、五世の兄弟は、共に少年時代アメリカに旅をしています。このときカメハメハ四世は黒人と間違われ、列車から降ろされそうになった経験があります。ひょっとして、リンカーンはその事を知っていたのでしょうか。

gpjandp

南北戦争の時代、アメリカ本土とハワイはすでに密接な関係にありました。記事にあるとおり、宣教師の息子たちが戦争に従軍していましたし、戦争の行方が砂糖の価格に大きな影響を与えていました。このリンカーンの手紙はそれを示してくれる資料でもあります。

もうひとつ面白いのは、何故、この手紙がハワイ州公文書館に有ったのか、ということ。記事によればリンカーン物のコレクターであったブルース・カートライト(Bruce Cartwright)が寄贈したものではないか、とのこと。

うふふふ、そう、カートライトです。ここのところ話題にしていたアレキザンダー・カートライトの孫なんですね。収集癖は祖父の血を受け継いだみたいですね。

いや、この話題、アメリカ全国で取り上げられていますよ。以下はその一部・・。

Lincoln paper mystery deepens

Mystery Lincoln Memo Turns Up In Hawaii

Hawaii archives holds mystery Lincoln document

kgmbのニュース映像は以下から・・・

Valuable Lincoln Document Found in Hawaii

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です