「珊瑚の涙」読み終えました

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話題のミステリー、「珊瑚の涙」読み終えました。思ったより時間が掛かってしまいました。

せっかくハワイが舞台になったというのに主人公が家に閉じこもり・・・。足を怪我してしまって前半は怪しげな人間関係の描写が中心。なかなか物語が動かないので我慢が必要でした。中途からあのリリーが再登場してやっと物語が急展開していきます。

登場人物のあれこれのモデルを探したり、もちろん楽しみ方はいろいろですが、やはりこのシリーズはリリーが中心。今回は少年探偵団を連想するようなグループやマニュキアを塗られちゃってる「ダイナマイト」というおっきな犬がにぎやかに登場。もうちょっと活躍してくれれば面白かったのですけど、それは次の作品に期待しましょう。

ハワイの知識がうまいこと盛り込まれて、思い入れのある人は特に後半は感情移入して読めるのではないでしょうか。後半は本当に一気読みです。1951年の作品ですから、そう、勢いを増す観光開発、軍人と結婚したローカルの人々などの登場が時代と舞台の特徴をうまく取り込んで、エキゾチックな題材では終わらない読後感を残してくれます。

それに後半になってからはいろいろと主人公も移動してくれるので、この時代のハワイを想像する楽しみも。241ページに登場する「フジガーデン」という日本料理のレストラン、古い雑誌かなにかで広告を見た記憶があります。こんど見つけたら画像をアップしましょう。「ワイキキタバーン」の写真はプリントとして販売されていますね。

waikiki-tavern

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