マッシー事件前後の記事について訂正と補足を

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前回の「Hawaii,U.S.A」というタイトルの書き込みを読み返していて頭を抱えてしまいました。中学以降一歩も進歩していない浅海の英語力が露呈。以下、本来は先の書き込みで触れるべきだった、あるいは誤っていたことの訂正、補足を。

TERRITORIESがTERRITOIRES(フランス語かよ!)になっているし、マッカーサー元帥とすべきところをマッカーサー将軍としているし・・。すみません。訂正します。

TIME誌の記事を紹介したところもかなり怪しい。意味をまったく取り違えているかも。あのユダヤ人があーたらこうたらと書いている部分も表現に迷ってしまいました。本当は別のニュアンスがあった?と思います。人口の記載についてもTIMEの記事そのままを掲載しましたが、調査によっては違う数字があるかもしれない。だいたいが人種の定義自体がどうなのよ、というところから追求しないと。

今回は今までの書き込みについて補完と訂正を。

楽園の涙」という記事で物部ひろみさんの「戦間期ハワイにおける多民族性と日系人の「位置」-先住ハワイ人との人種関係における一考察―」をご紹介、勝手にPDFにリンクを張らせていただきました。以降の浅海の書き込みではこの論考で触れられるAdmiral Stirling、スターリング提督の人物像が非常に重要な要素になりますので、是非、お読みください。リンク先のページでは171頁にあたります。

また、同じ論考で触れられる「Dont Give Up the Ship:A Novel of the Hawaiian Islands」というジェームズ・ハマダ著の小説ですが、その一部がとんでもなく厚いアンソロジー「Honolulu Stories: Voices of the Town Through the Years: Two Centuries of Writing」に引用されています。引用部分は主要登場人物とは関係のない箇所のようですが、著者の視野がハオレやハワイ社会、それを支える産業構造の変容をもとらえたものになっていることを伺わせます。リズミカルで読みやすい英文です。ひょっとしたら、浅海でも全文を読み通せるかもと思わせるもので、いつか入手したく。
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マッシー事件について、1951年に刊行されたらしいパンフレットがPDF化されて読むことが出来ます。スターリング提督の人物、考え方、ハワイローカルからの視点を知る一つの材料です。(ミネソタ大学のClarence Darrow Digital Collectionの一部です。これからもここにリンクさせていただくことが多くなりそうです)

→「THE NAVY AND THE Massie-Kahahawai Case

このPDFにはハワイ報知の漫画が多く引用されています。以前の記事でもマッシー事件についてはハワイ報知が多くの書のソースになっていることに触れましたが、この事件以前にマイルス・フクナガ事件にハワイ報知が大きく関わっていたことが関係します。このマイルス・フクナガ事件については、デニス・オガワさんの「jan ken po-THE WORLD OF HAWAII’S JAPANSE AMERICANS」に非常に詳しい記載がありますので、是非、お読みください。マッシー事件とこのフクナガ事件が並べて語られることが多いのか、理解していただけると思います。(以前にも浅海はこの事件について書いていますが、なにやらいろいろこじつけようとして破綻しています。昔から性格は変わっていませんね。)

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(ハワイ大学版がお馴染みですが、上の書影はJapanese American Research Center版。日本で印刷されていたんですね。)

Hawaii,U.S.A」の記事中、TIME誌の「日本は一時ハワイを併合する計画を持っていたが」という文章をそのまま引用しました。浅海の誤読であったら申し訳ないのですが、実際、そのように思われても仕方のない背景がありました。

これらについてはジョン・ステファン著「日本国ハワイ-知られざる『真珠湾』裏面史」に詳しい記述が有ります。(原題:Hawaii Under the Rising Sun)。

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本当はスターリング提督の考えを全否定したいところですが、本書を読むと「ううむ」と考え込んでしまいます。

さて、マッシー事件に関する著書、David E.STANNARD著「HONOR KILLING」について、書影を載せたかったのですが、前回、間に合いませんでした。

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上はハードカバー刊行時の書影なのです。サブタイトルが「How the Infamous “Massie Affair” Transformed Hawai’i」ですよね。ところが、今、Amazonで検索するとペーパーバック版、Kindle版のサブタイトルは「Race, Rape, and Clarence Darrow’s Spectacular Last Case」になっているんです。

辞書をひくのが億劫でKindle版をダウンロードしていたのにも関わらず、気が付いていませんでした。内容に違いが無ければどうでも良いのですが・・・。

本書に記載が有るとおり、弁護士の理想像としてのクラレンス・ダロウ讃美者からするとこのハワイでの最後の事件はあまり眼を向けたくない事件かもしれません。しかし、上記のClarence Darrow Digital Collection のマッシー裁判のコーナーだけでもかなりの情報量です。

ああ、すみません。もう、何を言いたいんだか。無意味に長い書き込みになりました。次回はジャッド準州知事の自伝やスターリング提督への反論等について触れます。

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